森林を中心とした持続可能な流域循環型社会の実現

流域とは

 流域とは、特定の河川へ流出する降水の降下範囲のことである。

 流域は、地形的にはっきりと認識でき、わかりやすく源流から河口まで流域全体が目に見え、そこに暮らす人たちが一体感を持てる一つの単位である。 

北都留森林組合管内の流域について

多摩川流域

 北都留森林組合管内の小菅村と丹波山村を水源とする多摩川は、関東山地南部の山梨県塩山地先の笠取山(標高1,941m)にその源を発し、途中多くの支流を合わせながら、東京都の西部、南部を流下し、東京都と神奈川県の都県境を流れ、東京都大田区羽田地先で東京湾に注いでいる。

 その流域は山梨県、東京都及び神奈川県の1都2県にまたがり、流域面積1,240km2、流路延長138kmの一級水系である。

 流域内の人口は、流域面積の約3分の1を占める中・下流の平野部に約330万人とほとんどが集中しており、首都圏の中でも特に都市化が進み、土地の高密度利用がなされているところである。当流域は、首都圏の南西部に位置しており、首都圏における社会、経済、文化等の基盤をなすとともに首都圏における貴重な自然空間を有し、環境の面からも貴重な存在となっており、本水系の治水、利水、 環境についての意義は極めて大きい。

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多摩川流域
引用元:http://www.ktr.mlit.go.jp/

相模川流域

 一方、北都留森林組合管内の上野原市を水源の一部とする相模川流域は、その源を富士山(標高3,776m)に発し、山梨県内では「桂川」と呼ばれ、山中湖から笹子川、葛野川などの支川を合わせ、山梨県の東部を東に流れて神奈川県に入り、「相模川」と名を変え、相模ダム、城山ダムを経て流路を南に転じ、神奈川県中央部を流下し、中津川などの支川を合わせて相模湾に注ぐ、幹川流路延長113km、流域面積1,680km2 の一級水系である。

 流域内には、東海道本線、東海道新幹線、中央本線及び東名高速道路、中央自動車道、 国道1号、国道20号等があり、国土の基幹をなす交通の要衝となっている。流域は、山梨県、神奈川県の 2 県 にまたがり、山地等が約 80%、水田 や畑地等の農地が約 10%、宅地等の 市街地が約 10%、下流部の厚木市等 の市街化された地域に人口が集中 している。流域内の人口は、約128万人、山梨県内に4市2町5村、神奈川県内に10市2町1村がある。

(国土交通省HP参照)

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相模川流域
引用元:http://www.ktr.mlit.go.jp/

流域循環型社会の実現に向けて 

 このように一つの流域の中では、水源である森林から様々な恩恵を受けながら多くの方々が暮らしている。森林の問題は、山村に住む人や林業を生業としている人だけの問題ではなく、「流域」に暮らす全ての人々に深く関わる問題である。

 北都留森林組合は、森林や林業の現状について様々な形で現場から情報発信を行いながら、同じ流域に暮らす市民、事業者、行政、NPO等々の方々と一体となり、共に考え、諸問題の解決に向けて一緒に行動に移して頂ける方々と力を合わせ、森林や林業、山村が抱える問題を一つ一つ解決していきたいと願っている。

 これからの私たちの生活や生産活動は、資源を賢く利用し、大切に使うことによる循環型の社会づくりの中で進めることが求められている。

 私たちは、「流域」の視点に立ち、流域のあらゆる方々と連携・協働し、未来社会に健全な自然環境や社会環境を残すために、環境共生への新たな社会である「流域循環型社会」づくりを目指していきたい。



中田無双

Nakada muso

参事
森林インストラクター

プロフィール

1967年東京生まれ。大学卒業後は大手書店に入社。営業社員として働いたが、林業ガイドスクールをきっかけに林業界へ飛び込んだ。

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